意識高い系商品レビュー

[KZ ZSN] 騙されたと思って2000円の中華イヤホンを試したらSonyの18万円のヘッドホンよりすごかった

[KZ ZSN] 騙されたと思って2000円の中華イヤホンを試したらあの18万円のヘッドホンよりすごかった

世の中には「騙されたと思って」というフレーズがやたらと登場するが、正直私の経験だと「騙されて終わる」パターンがほとんどだ。

Amazonで中国製のイヤホンを発見して買ってみたときも「どうせ騙されるのだろう」と思っていたのが素直な感情だ。私はオーディオオタクとまではいかないが、ガジェット類が好きでついつい色々なものに手を伸ばしてしまう。

例えばこの18万円したSonyのヘッドホンは好例だ。私に18万のヘッドホンが必要なのか? それはもちろん答えは「No」だ。私はミュージシャンでもなんでも無い。

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だが正直に話そう。

この2000円程度の中華イヤホンには度肝を抜かれた。「壊れるまで使えればいいや」という気持ちで買ったのだが、いやはやびっくりさせられた。こんなに音質がいいイヤホンは初めてと言ってもいい。

私は騙されているのだろうか? そう思ってしまうぐらい、びっくりな音質だったのだ。

この記事はこんな方におすすめ

  • 高音質でお手頃な、コストパフォーマンスの高いイヤホンをお探しの方
  • 中国製・中華製の電化製品ってどうなの?と思っている方
  • 18万円する国産ヘッドホンと、海外製チープイヤホンの差を知りたい方

そもそもなんで私達は日本産に安心感を抱くのか

私は別に国産マニアではない。何でもかんでも国産がいいと思ったことはない。そもそも海外育ちだし。

でもやっぱり、「日本製」「Made in Japan」はそこはかとなく安心感がある。技術の日本。質の日本。実際がどうであるにせよ、そういうイメージを抱かないではない。どうせ買うなら、日本のものを買って応援したい。そういう気持ちは持っている。

でも、私はひねくれものだから、「試してもいないのに、NOと言うのはどうなの?」と思わざるを得ない。食わず嫌いは嫌いな性格なのだ。

だから実際に中華製イヤホンを購入してみた。「中国の製品は〜」と語れるほど、私はモノを試したことがないし、そもそも皆のイメージする「日本は」「中国は」というのはいつの時代のイメージなのだろうか?

このあたりは「ファクトフルネス」という本でも触れていて、実に感銘を受けた箇所だが、「そのイメージは果たして今の時代にふさわしいものなのか」ということは常に意識したほうがいい。

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「中国産はNG」と思うのは結構だ。でも、それなりの証拠、それなりの経験に裏打ちされていてほしい。私は中国に対する反感感情はないし、だからといってポジティブなイメージもない。「よく知らない」からニュートラルなのだ。

中国が大国(そこにどういう意味をはらむのかは個々人によって違うであろうが)なのは抗いがたい事実だ。そこはまず認めて、ではその生産物は?と見ていったほうがいいだろう。

回りくどい話はいい、イヤホンのレビューをしろ

というわけで、イヤホンのレビューをしたい。

今回購入したのはこの「KZ SZN」というイヤホンだ。

[KZ ZSN] 騙されたと思って2000円の中華イヤホンを試したらあの18万円のヘッドホンよりすごかった

KZ ZSN

どこまでがメーカーでどこまでが製品名か分かりづらいが、「KZ」というメーカーの「ZSN」というモデルのイヤホンである。こちらは2019年に発売されて、10mmのダイナミックドライバーを使用しているハイブリッドイヤホンだ。

なるほど、よくわからない。専門的な話はよそう。

[KZ ZSN] 騙されたと思って2000円の中華イヤホンを試したらあの18万円のヘッドホンよりすごかった

意外にも箱はしっかりで中身もオシャレ

まず箱を開けると、意外にもきれいに製品がこんにちはしてくる。

正直な話を言うと、中国製なのだからそのまま箱の中にカラカラと本体が転がっていたり、最初から壊れていたり、そもそも箱なんかなくてむき出しの製品が紙袋にでも突っ込まれているのかと思った。私がいかに中国に偏見を持っていたのかわかるだろう。

だが、実際はオシャレだ。いや本当にオシャレだ。ちょっとiPhoneっぽさすらある。

だが梱包に騙されちゃはじまらない。どうせ片方しか音が出ないとか、中に虫が入っているとか、そういうものなのだろうという気持ちで商品を引っ張り出してみる。

[KZ ZSN] 騙されたと思って2000円の中華イヤホンを試したらあの18万円のヘッドホンよりすごかった

[KZ ZSN] 騙されたと思って2000円の中華イヤホンを試したらあの18万円のヘッドホンよりすごかった

いや、オシャレだ。

[KZ ZSN] 騙されたと思って2000円の中華イヤホンを試したらあの18万円のヘッドホンよりすごかった

[KZ ZSN] 騙されたと思って2000円の中華イヤホンを試したらあの18万円のヘッドホンよりすごかった

ちょっと中二病をくすぐる、メタリックと透明のこのフュージョン。いや、オシャレじゃないこれ?

兎にも角にも、耳にぶちこんで見る。余談だが、イヤーピースの予備などもついている。

[KZ ZSN] 騙されたと思って2000円の中華イヤホンを試したらあの18万円のヘッドホンよりすごかった

付属のケーブルの質感も悪くない。

ちゃんと両耳から音が出る。

というか・・・音がいい。本当に音がいい。

KZ ZSNはめっちゃ音がいいイヤホンだった

私の耳に垢がつまりまくっているのだろうか?

そう思うぐらい、KZ ZSNの奏でる音は最高だった。まるで身近で演奏してくれているような、本当につややかな音だった。

ラーメンのレビューを文字で読むぐらい、音のレビューは当てにならないと思うが、本当に私は度肝を抜かれた。

[KZ ZSN] 騙されたと思って2000円の中華イヤホンを試したらあの18万円のヘッドホンよりすごかった

Sony Walkman NW-WM1Aに接続した

というか、18万円のヘッドホンなんていらねぇとすら思った。あくまで個人の感想である。

個人の感想ではあるが、私は衝撃を受けた。だってこれ、2000円の製品である。エイジングもクソもしていない。ついてきたケーブルをそのままWalkmanにぶっさして、適当に曲をかけただけである。

それでこの表現力。音の粒感。音場の広さ。もう自分でも何言っているかわからないが、すごくいい。ついに表現力が小学生レベルまで落ちてしまった。

繰り返していうが、これが2000円である。

AirPodsよりも、SonyのWF-1000XM3よりも、確実に音がよかった。ノイズキャンセリングの有無とか関係なしに、もう「音」が違うのである。

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ダイナミックドライバーが何なのか私にはよくわからないが、とにかくいい音だ。びっくりだ。

まとめ コストパフォーマンスの問題じゃない。KZ ZSNはすごいイヤホンだ。

もちろんイヤホンの音質は、かなり客観的な好みが入るものだろう。

必ずしも万人受けしないであろうし、ある人にとっての「神商品」が他人にとっての「ゴミ」だなんて、十分ありえる。それは何にだって言える。

だが大事なのは、私は2000円程度で「中華製イヤホン」を購入して、「神商品に出会えた」と感じた。それが全てではないだろうか?

品質にばらつきがあるかもしれないし、たまたま私の個体がよかったのかもしれないし、はたまた私は耳か脳の病気を抱えているのかもしれないが、なんであれ、私はこの商品に出会えて感激したのである。

それだけが、全てではないだろうか。

よかったらみなさんも「騙されたと思って」このチープなイヤホンを購入されてはいかがだろうか?

コストパフォーマンスなんて言葉で片付けたくはない。「値段の割には」なんて枕詞はいらない。これは、確実に良いものだ。

  • この記事を書いた人

内藤エルフ

2013年東京大学法学部卒業。都内の米系投資銀行勤務。英語と日本語のバイリンガル。意識高い系そのものが好き。スターバックスでMacbookを開いてドヤ顔するのが好き(しかし仕事のファイルは持ち出し禁止なのでネットサーフィンのみ)。なお、コーヒーの味の違いはわからないけど、日本とアメリカのコーラの味の違いは7割の確率で当てられる。

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