インターンと一言で言っても、ほぼ会社によるとしか言いようがないかもしれない。しかし、少なくとも私の知る限りでは、外資系投資銀行のインターンの内容は似たりよったりだ。
私は外資系投資銀行2カ所でインターンをし、両方から内定をもらったが、その経験についてご紹介したい。
インターンは内定につながるのか? 何を見られているのか? どう準備したらいいのか?
これらについて紹介していきたい。なお、面接については別の記事で紹介しているので、ぜひ参考にして頂ければと思う。
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この記事はこんな方におすすめ
- 外資系投資銀行から内定をもらいたい方
- インターンにどういう気持で臨めばいいか知りたい方
- インターンで何を見られているかを知りたい方
目次(タップで開きます)
インターンの時期、目的、給料
インターンの時期は会社によると思うが、私の受けた会社は夏のインターンしか募集していなかった。時期が被ってしまう会社もあったので、うまく重ならない2社を選び、2週間ずつ夏のインターンを経験した。基本的には大学の夏休みを利用したものだ。
インターンはつまり実際その会社で働いてみて、どんなものかを知るという就業体験みたいなものだ。
学生のためにその会社が合うかどうかを試させる機会を設けるとともに、会社としても採用プロセスの一貫として考えているだろう。
内定に直結しないインターンもあれば、夏のインターンを無難にこなせばほぼ間違いなく内定が出るというものもある。会社によりけりだろう。
また、私の受けたインターンはきちんと給料が出た。具体的な額は覚えていないが、それぞれ2週間の就労で25万円ずつ出た記憶がある。この金額は、入社した場合の給料水準よりちょっと高い程度だった(米系なら大体一年目の給料が700万〜900万円ぐらいだろうか)。
インターンで何をするか
2週間だとローテーションする暇もないので、基本的にどこか一つのチームに配属されることになる。私の場合はなぜか二回とも不動産の部門に配属された(私の大学の専攻は不動産系に特化していたわけではない)。おそらく、たまたま雑用の人手が欲しいというチームが両社とも不動産チームだったのだろう。
インターンは表向きには定時終了だが、まぁ投資銀行なのでそれ以上働くことは暗黙の了解と言っていい。
そんな長い間一体大学にまだ通っているガキが何をするのか。答えは簡単だ。雑用である。
このサイトからこういうデータを拾って持ってきて。 ブルームバーグからこういう表を落として、こういう形に加工して 誤字脱字のチェックをして 英訳して 手書きのポンチ絵を渡すから、うまくパワポにして
といった具合である。
別に大した内容ではない、というか当然それ以上のことを大学生に求めることはできない。
基本手にずっと座ってパソコンを見つめてデータ加工をしたり、昼ごはんや夜ご飯や夜食や深夜のエネルギードリンクを買ってきたりというお使いばかりだ。
最初と最後に食事会みたいなものがあったし、何度か個別にお食事に誘っていただけたが、基本的に皆さん忙しい方々なのであまりこう「親睦を深めよう」みたいな感じではなかった。
基本は配属されたチームの仕事をこなすが、手が空いている場合や他のチームが忙しい場合はそれなりに「君がインターンくんだっけ? これ頼むね、チーム長には通してあるから」と急に関係ない仕事を頼まれることもままある。
投資銀行の新人アナリストはとにかく雑用が多い。入社してからもこのスタンスは変わらないので、ある程度慣れておくといいだろう。
インターンで得られた経験
インターンで有意義な、仕事に通じる仕事が身についたということはほとんどないかもしれない。その会社のエクセルやパワーポイントのフォーマットに詳しくなる、ぐらいだろうか。
エクセル、ワード、パワポは使いこなせる前提なので、そこを失敗したら少し恥ずかしいかもしれない。もちろん、聞けば教えてくれるとは思うが…
私が一番苦労したのは、会社に置いてある業務用プリンタの使い方だ。これは自宅や大学で使用した経験がなかったので、冊子を作るとかパンチを開けるといった操作をどうやってやればよいか困ってしまった。幸いまだ秘書さんがいる時間帯だったので、手伝っていただけた。
とはいえ、知らないことをやらされるということはあまりない。大学生なのだから、専門的な計算を頼まれても絶対にできないだろうし、頼むことといったらそういうパソコン雑用だ。
積極的に仕事したいですアピールはそれとなくしていたが、みんな忙しくて「あ、いたんだ」みたいな感じだったかもしれない。
最後にチームの人々から簡単な評価を貰えたが、まだ入社していない人間だったというのもあって、比較的柔らかい「よく頑張っていた」みたいな当たり障りのないコメントばかりであった。余談だがインターン中優しいと思っていた人が入社して実際に同僚になってみると死ぬほど怖かった、なんてこともある。
インターンは採用につながるのか
つまりはインターンは何かスキルを身につけるというよりかは、最低限のパソコンの使い方や敬語の使い方、喋りができることを前提として、会社の仕事の進め方やテンプレートの活用方法などを少しでも身につけてもらい、その期間中面接では発見できなかったボロが出ないかを見るためにあるのだ。
ココがポイント
インターン中にボロが出たら基本的に内定は出ないだろうし、この2社に限って言えばきちんとインターンを「無難に」こなしていれば内定は出た。
何人がインターンを受けたのかははっきりとは教えてくれないが、夏の期間と他の人の言葉の端々から捉えるに3人程度である。そしてそのインターン生3人は全員内定が出ていたので、つまりはそういうことだろう。
投資銀行での内定が出た人間でインターンを受けなかった人も当然いるが、何かよほど光るものがあったり、研究その他でどうしても大学から離れられないといった理由がなければ(あまり聞いたことがないが)基本的にはインターンは必須なのではないかと思う(あとはボストンキャリアフォーラムなどで採用してもらうといった特殊なルートもあるが)。
もちろん、外資系投資銀行はいくつかあるし、全部を知っているわけではないのであまりはっきりと断言はできないが、基本的に慣習は似たようなものだろう。
これとは別に、ある米系投資銀行では3日間のインターンは存在した。およそ40名程度の就活生が集まり、4人程度のチームでプレゼンをするのである。3日しかないのでまぁほぼ深夜まで作業になる。あまりにこのインターンは記憶に残っていない。
ただ、プレゼン役は喧嘩してでも奪い取ったほうがいいかもしれない。確実に内定をもらったと知っているのは私ともう一人の就活活動で知り合った意識高い系の女性だっだが、彼女も私も周りを説得してメインのプレゼン役を取り、そして内定をもらった。
もちろん面接官はプレゼンを実際に行うまでの過程をかなり細かく見ているので最期の発表をしなくてもそこまで関係ないとは思うが、投資銀行は営業的なところもかなりあるため、話せる奴のほうが魅力的に映ると思う。
ガツガツしてやな奴と思われるかもしれないし、チームワークを重んじることはもちろん大切ではあるが、自分がプレゼンをやりたい、とはっきり主張するべきだ。
どうせガツガツしてないと投資銀行なんて三日で辞めてしまうのだから、それぐらいの意識が必要だ。
まとめ インターンは積極的に参加しよう
中にはインターンは採用に直結しないとか、インターンで悪いと本ちゃんも悪い評価になると書かれていたり、明示されているところもあるかもしれない。
だがインターンは実際の仕事に比べてはるかにぬるいのだから、そこである程度仕事をこなせるところを見なせないとどの道入ってから苦労すると思う。
ココがポイント
私はインターンはチャンスがあればどんどん応募して経験するべきだと思う。インターンは会社の雰囲気を本当に知れるかはちょっと怪しいが、雰囲気の良し悪しは内定がないとそもそもテーブルに上がらないのだから、その内定を勝ち取るためにインターンは参加するようにしよう。
専門知識がなくても、常識を持って接すれば誰でもインターン程度は乗り越えられるのだ。
まずはしっかり面接を押さえて、先に進むようにしよう。
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